大学職員の平均年収700万は本当か。実態を公開。

大学職員ネタ

近年、世の中で最もホワイト企業ではないかと注目の職業である大学職員。

ネットで大学職員に関する情報を検索してみると

「40代で年収1000万!」

「新卒1年目でボーナス150万!」

という情報がたくさん出てきて、ホワイトなだけでなく、給料まで高いのかと驚かされました。

果たしてそれは本当なのでしょうか?

具体的な事例をもとに解説していきます。

40代で年収1000万円に到達する大学はこの大学!

まず、40代で年収1000万円に到達する大学はどの大学か見ていきましょう。

各大学の組合などの情報から40代での平均年収を10位までランキングにしてみました。

1位     明治大学   1200万円

2位     中央大学   1180万円

3位     関西大学   1150万円

4位     早稲田大学  1130万円

5位     同志社大学  1100万円

6位     立教大学   1025万円

7位     法政大学   1020万円

8位   慶応義塾大学 980万円

9位   立命館大学  965万円

10位 関西学院大学 945万円

このランキングからも分るように40代で年収1000万円に到達するのは7校のみです。

あくまで平均年収ですので、大学職員の仕事ぶりによってはもちろん30代などでの年収1000万円も可能でしょう。

また、このランキングから平均年収が高いのは早慶やMARCH、関関同立といったトップ私大ばかりですね。

しかし日本には約750校の大学が存在します。全ての大学職員がこのような年収を得られる訳ではありません。

大学職員の平均年収は?

それでは、大学職員全体としての平均年収はどうなっているのでしょうか。

社会全体の平均年収と比較しながら年齢別に見ていきましょう。

年齢社会全体大学職員
20~24262.4万円381.7万円
25~29361.4万円402.4万円
30~34406.9万円461.4万円
35~39442.2万円477.5万円
40~44467.7万円536.5万円
45~49496.2万円600.9万円
50~54518.5万円643.8万円
55~59515.7万円638.5万円
60~64395.8万円614.5万円
65~69314.4万円(確実なデータなし)

年代をまとめた平均は、社会全体が418.1万円、大学職員が528.6万円でした。

この表は、国税庁の民間給与実態統計調査結果及び私立学校振興共済事業団の資料の数値をもとにまとめたものです。(そのため、大学職員のデータは私立大学のみです。)

これを見ると、たしかに社会全体の平均年収は上回っているものの、ずば抜けて高いというわけではないことが分かりますね。

では、先ほどの比較表に含まれなかった国立大学の大学職員の給料はどうなっているのか見ていきましょう。

国立大学の大学職員の平均年収

国立大学については、国立という性質上、公務員(厳密には国立大の大学職員は公務員ではありませんが、、)と同様に給料に関する情報が公開されています。

まず文部科学省より公表されている国立大学の大学職員の平均年収は586.6万円です。

(文部科学省所管独立行政法人、国立大学法人等及び特殊法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準より)

具体的な大学別のデータをまとめてみました。

年齢別のデータはありませんので、職員数、平均年齢、平均年収といった具合に見ていきましょう。

大学名職員数平均年齢平均年収
東京大学1595人43.7歳651.3万円
京都大学1179人43.0歳636.0万円
千葉大学514人42.1歳579.5万円
名古屋大学750人41.8歳606.9万円
兵庫教育大学90人44.2歳577.8万円
岡山大学472人43.8歳574.2万円
熊本大学425人42.9歳541.9万円
琉球大学342人43.5歳528.7万円

国立大学については、大学によって平均年収に大きな開きがあまりないことが特徴といえます。

明治大学や中央大学、関西大学のように年収1000万円に到達することは少し難しいかもしれませんがこれでも十分に社会全体の平均年収を上回っていることが分かります。

また国立大学の平均年収は、各大学が「職員給与について」というPDFファイルを公開しておりますので、気になる国立大学があればぜひ一度ホームページを調べてみてください。

中堅私立大学の年収は?

次に大学の中では中規模とされる学生数5000人ほどの中堅私立大学の年収について簡単にご説明したいと思います。

年齢、役職別にまとめました。

一般職員   22~30歳 350~450万円

係長・主任  30~40歳 480~550万円

課長     40~50歳 600~700万円

次長・局次長 45~55歳 750~850万円

部長・局長  50~65歳 900~1000万円

役職に到達する年齢によっても年収は異なってくるのですが、大体はこのような具合です。

まとめ

具体的な事例を挙げてご紹介したように、ずば抜けて給料が高いわけではありません。

しかし、豊富な休日制度、充実した福利厚生が整備されていながら、

社会全体の平均よりも高い年収を得られることから大学職員はコスパが良い、と言えるのではないでしょうか。